引き継ぐということ
12月は社員とお取引先へ同行しています。
毎年お伺いするお客様、数年ぶりにお伺いするお客様、
初めてお会いするお客様・・・実にさまざまです。
しかしどのお取引様へいっても感じることがあります。
お取引いただいている企業は、
先輩が開拓して、関係性を築いて・・・
先輩から後輩へと引き継がれながら今もお取引をいただいている、ということ。
それを社員たちには改めて感じてほしいと思います。
どの仕事でも、自分の仕事を引き継ぐことがあると思います。
引き継ぐということは、
「上司からの指示でAさんからBさんに引き継ぐ」ということではないと思います。
アルバイトを含めて80名ほどの部下がいました。
当時は、沖縄の人間と沖縄以外の人間とは軋轢があり、
初めは私もうまくコミュニケーションが取れませんでした。
しかし、一人ひとりのスタッフと話をして、コミュニケーションをとり
少しずつ心を通わせられるようになり、チームワークを高めていきました。
その強いチームワークで業績を伸ばし、売上No1店舗になりました。
私はその店を離れるとき、ある人を後任に指名しました。
前任の店長が後任を指名するというのは、異例のことでしたが、
私は大事に育てた店を、誰や彼やに簡単に引き継ぎたくなかったのです。
私のやり方をよく分かってくれている人に、
何よりも社員たちを大事にしてくれる人に、任せたいという気持ちでした。
我々も、担当している取引先様を引き継ぐときは、
表面的に業務上のことだけではなく、
この人だったら私と同じ思いで担当してくれるという人に
引き継ぐという気持ちが大事だと思います。
それが本当の引き継ぎだということです。
一方、引き継がれた方は、それまでの前任者の苦労や努力、
その思いまで背負うという覚悟を持っていただきたいと思います。