人の育成は十人十色
人間というのは、たまに誉められるから嬉しいのだと思います。
私はもうすぐ60歳になりますが、人から誉められるのはとても嬉しいですし、
誉められたことは、一生忘れません。
私は若いころ飲食店に勤めており、沖縄の店舗で何年かを過ごしました。
本社から遠く離れた沖縄でしたので、社長の目に留まるのは難しい状況でした。
そこで「そうだ、売上を1番にすれば社長に見てもらえるんだ」と考えました。
それで「売上NO.1店にする」と決めて、
実際に売上一位になり、前年比200%~300%増を続けていると・・・
本当に社長が来てくれました。
「頑張っているな!」と誉めてくれるぞと思っていたら、
「売上が200%増になる店の設計は間違っていなかった」と、
私を誉めずに、自分自身の設計のことを自慢したのです。
「私の努力はどこに行ったんだ!」とそのときは悔しくてたまりませんでした。
しかし、その社長は私の性格を知った上で、あえて褒めなかったことを後から知りました。
あのような言い方をすれば、私が奮起してもっと頑張るだろうということを見抜いていたのです。
人によっては悔しい思いをさせることも必要でしょうし、
誉めることも必要、厳しく指導することも必要、
プライベートの相談にのってあげることも必要だと思います。
十人十色、100人いれば100人とも違う人間ですから、一人ひとり対応が違います。
我々も部下に対して、同僚に対して、スタッフの方に対して、
100分の1で接するのではなく、一人ひとりと、「一対一」で接しなければいけません。
そのためにはその人のことをきちんと見る必要があると思います。